原因(脳外傷・脳血管障害)

「脳外傷」による高次脳機能障害

高次脳機能障害の発症原因として、全体の8~9割が頭部外傷・脳血管障害によるものとしています。
脳外傷による高次脳機能障害の主な原因は、若年層の男性での交通事故が最も多く、50歳以降では転倒や転落事故などに多くみられます。
他に作業中の高所からの落下や、ケンカや暴力などによって脳が傷つくことがあります。
いずれの場合にしても、頭部への強い衝撃によって脳に損傷が生じることが原因となります。
そして、意識障害や高次脳機能障害などを引き起こし、昏睡状態が続くような場合の多くは人格の変化や記憶障害などが現れます。
外傷の程度や箇所、損傷範囲によって現れる高次脳機能障害は様々です。

また、認知障害とは脳外傷ではない痴呆症から発生してしまうケースもあります。
医師の診察によっては、その障害が「脳外傷による高次脳機能障害である」と気付かれないことも多いようです。

脳外傷による高次脳機能障害は、適切な検査をしなければ見つかりにくい後遺障害であるといえるのです。

「脳血管障害」による高次脳機能障害

病気による高次脳機能障害の代表的なものは、脳血管障害または脳卒中とも呼ばれています。

脳卒中には、脳血管が詰まることで起こる脳梗塞(脳血栓と脳塞栓)、脳血管が破れて出血を起こす脳出血・くも膜下出血があります。

脳梗塞とは、脳血管が詰まってその先に酸素や栄養素を送ることができずに細胞が死滅してしまうという病気です。
脳出血とは、脳にある細かい血管が破れて脳内に出血する病気で、脳内出血とも呼ばれています。
くも膜下出血とは、いくつかの層で作られている脳膜の中のくも膜と軟膜の間にある太い動脈から出血してしまう病気です。
くも膜下出血による高次脳機能障害の主な症状としては、人格行動障害や記憶障害などが特徴的です。

脳卒中の中でも発症率が最も多いのが脳梗塞で、脳卒中全体の約7割を占めているとされています。
また、脳卒中は「がん」「心臓病」に続いて日本における死因の第3位となっており、寝たきりになる原因の約3割が脳血管障害によるものです。